ゴジラ-1.0を観ました

こんにちは。ゴジラ映画を初めて劇場で観ました。

 

へなちょこ役の神木隆之介がとてもよかったです。『大名倒産』も観ましたが、周りに圧倒されつつも個を保とうとする人の役が似合いますね。PTSDを患っている神木隆之介は初めて見ましたが、とても同情を誘う演技でした。

神木隆之介以外にも朝ドラ俳優がたくさん出ていて、朝ドラにゴジラが出演しているみたいで楽しかったです。朝ドラ俳優って基本的に古い写真に写っていそうな顔立ちの人が多いと思うので、画面の印象を徹底的に戦中~戦後っぽくしたかったんだろうなと思いました。

浜辺美波は口が小さくて上品な印象の顔なので今回の跳ねっ返りのような役はイメージと合わない気もしましたが、銀座で働ける程度の学はあるキャラクターだし、作中で撮られる写真を見ると本当に昭和顔だなあと思うので制作側が表現したい役には合っていたんだろうなと思いました。だとしたら登場シーンの雑な喋り方が少し違和感ですが、当時の人たちはある程度育ちがよくても喋り方はあんなものだったんでしょうか。

山田裕貴は『ど家』の本多忠勝でどっしりクール系の役をやっているので、『なつぞら』の雪次郎のようなヘラヘラした演技が懐かしかったです。下っぱの立ち位置が似合うのは若いからというのもあるんでしょうが、本人の様子から滲み出る素直そうな印象が部下っぽさを演出しているからという気がします。

安藤サクラを観たのは『怪物』以来だったので、連続でママ役でした。小さい子を抱きしめながら呆然と「大丈夫大丈夫……」みたいなセリフを言うシーンが両方の作品にあった気がしたので、自分も当惑してるけどそれを隠して子をなだめるママ像を求められる俳優さんなんだと思います。実際ママ役の安藤サクラってすごく安心感があります。

自分はゴジラ初心者のくせにあまり前情報を得ずに公開初日に観に行ってしまったので、大好きな佐々木蔵之介が突然登場してビビったり、大好きな山田裕貴が突然登場してビビったり、好きな顔の船員しか乗っていない船が誕生してビビったりしていました。

今回のゴジラ以外のゴジラ映画はシンゴジラしか観たことがありませんが、ゴジラってあんなに等身が高いんだ!と思ってびっくりしました。シンゴジラのときはシンプルにもっと身長が高かったと思うのですが、今回のゴジラは想像より頭部が小さめなので実際より大きく見えてかっこよかったです。

ゴジラってビジュアルとしてはかっこいいのに、出現したときの恐ろしさがきちんとあるのがすごいですね。他の作品のかっこいい敵は現れると恐ろしさより期待が勝ってしまうことが多いので。人々の暮らしみたいなものを描写する時間を長めにとっているからかとも思いましたが、最初の島に現れたゴジラが一番怖かったので、蹂躙されるキャラのひととなりがわかっているかどうかはさして問題ではないんだと思います。ゴジラに対して「小山のような生物」?みたいな表現を使うシーンがあって、まさに小さめの山だよな……としみじみ思ったので、ある程度大きいサイズのものに抱く恐怖だったのかもしれません。自分は牛久大仏とかもじんわり怖いと感じるタイプです。

作品を通して一番好きなキャラは堀田さんです。

作戦を説明する会議で静かに語りかける様子もぐっときましたし、堀田さんが号令をかけるとこちらまで背筋が伸びるようで、作戦開始の合図とともにメインテーマ?が流れた瞬間など鳥肌ものでした。

実際、堀田さんのような権威っぽい人が賛同してくれなければわだつみ作戦はできなかったはずだし、出演秒数のわりに物語への貢献度が高いという点でめちゃくちゃおいしい役どころでした。

堀田さんになりたい!

また書きます。